〚理系が語る〛酵素ダイエットは意味がない？痩せる効果はウソ！

こんにちは、サラです☆

今日は理系出身の私がいつも違和感を感じている酵素ダイエットについてお話ししたいと思います。

数年前に酵素ダイエットが爆発的人気となったことは記憶に新しいのでは？

酵素を摂取するとあたかも体の中に入った酵素が炭水化物やたんぱく質を分解し、ダイエットを手助けしてくれるかのような商品紹介がされています。

科学的に見て本当にそのようなことは起こっているのでしょうか?

そもそも酵素とは何なのか、酵素を摂取した場合体の中では何が起こっているのかをご説明したいと思います。

酵素とは

体内での働き

酵素には、私たちの体の中の化学反応を早める働きがあります。

もし酵素が存在しなければ、化学反応はもっともーっと時間がかかります。例えばDNAの元となる物質を作る化学反応は、酵素無しでは7800年かかると言われています。（出典）

酵素の活躍のおかげで7800年もかからず、化学反応が一瞬の間に完成します。

酵素の種類によっては上述の DNAを作る役割に加え、炭水化物やアルコールを分解する役割、癌を抑制する役割などを持っています。

今分かっているだけでもおおよそ10万種類の酵素が人間の体には存在すると言われています。

構造は少し違いますが、人間以外にも動物、植物、微生物の中でも酵素は活躍しています。

構造

酵素とはアミノ酸が連なって畳まれた状態のもの。

そう、タンパク質の一種なのです。

酵素を摂取するとどうなるのか

アミノ酸に分解される

お肉を食べたらどうなりますでしょうか？

胃の中で分解されますよね。

お肉の中に含まれるたんぱく質はアミノ酸に分解され、アミノ酸として体内に吸収されていきます。

たんぱく質についてはこちらの記事で紹介しています。

酵素を摂取した場合も同じです。酵素もたんぱく質なのですから、体内でアミノ酸に分解され、アミノ酸として吸収されます。酵素を摂取したからといって、酵素の状態で私達の体の中で活動するわけではありません。

アレルギー反応を起こす可能性あり

仮に人間の体内で酵素が分解されずに血液中に吸収されたとしましょう。

野菜に含まれる酵素は人間が持っている酵素と構造が少し違います。

従って、野菜の酵素は私たちの体の中で異物とみなされ、異物を排除しようと攻撃するメカニズムが働きます。

異物を排除しようとする観点からはアレルギー反応と同じです。血管が拡張し、ひどい場合は呼吸困難といった症状が出てしまいます。

酵素をとってもこのような反応が起こらないということは酵素自体が私たちの体の中に吸収されないことを物語っています。

太る

豚に通常の餌と酵素を含ませた餌 （炭水化物、たんぱく質、食物繊維を分解する酵素） を4週間与え続けた結果を比べたところ、酵素を含ませた餌を食べていた豚の方が体重が増えたという研究結果が出ています。（出典）

これは、酵素が餌を分解することで、栄養素が効率よく吸収されるようになったからと考えられています。

確かに分解・吸収されなければカロリーにならないわけですから、分解が効率的だったら栄養素が全て吸収され、太るということになりますよね。

今ではこういった研究結果から、家畜の豚を肥えさせるため、豚の餌に酵素を混ぜる場合があるみたいです。

もちろん豚での実験ですので、完全に人間にあてはまるとは言えません。ですが、豚の臓器の構造は人間とかなり近く、科学実験ではよく豚が使われます。酵素で豚が太ったということは、人間にも同様の効果がある可能性は高いです。

酵素ダイエットについて

海外の反応

実は海外では酵素ダイエットって騒がれていないんです。

酵素を補助食として摂取することはあっても、それはあくまで消化を促す目的で飲まれていることが多いです。

よく言われる「ハリウッドセレブも注目！」とかではないんです。

酵素ドリンクを飲むこと

酵素自体はタンパク質のため、酵素ドリンクなどによりタンパク質を摂取できるとは思います。

また、食事置き換えダイエットにより摂取カロリーが低くなり、痩せることが可能となります。

ですが、あくまでも酵素が働くというわけではないことをご理解頂きたいです。

タンパク質を取りたいのだったら、プロテインとか他の食材でもいい。

カロリーを低くするドリンクという意味だったらグリーンスムージーとか豆乳でもいい。

そんな中で、高額なお金を出してまで酵素ドリンクを買う必要はあるのでしょうか？

以上、サラの理系理論を少し語ってみました。

科学は人によって解釈が違うので、私の言っていることが100%正しいとも限りません。

酵素ドリンクを飲むな！とも言っていません。

ただ、拡散している情報を全て鵜呑みにしてはいけないという意味では、是非知っておいて頂きたい情報だと思い、今回記事として掲載させて頂きました。

私がなぜ理系に進んだかを知りたい方はこちらの記事も合わせてお読みください。